明晰夢って何?
明晰夢(めいせきむ)とは、夢の中でそれが夢と気づき、夢を意図的にコントロールできるようになる夢のことです。
普段私たちが見ている夢では、なんとなく風景がぼやけていたり色んな部分が曖昧だったりしますが、明晰夢になった途端に夢が現実と全く同じレベルのリアルさになり、視覚、感覚、聴覚、味覚、臭覚を体感できるようになります。
これは、夢の中で「これは夢だ」と気づいたときに人間の脳は覚醒モードに切り替わるからです。それまでは脳の自己意識が停止しているので夢がぼやけていますが、明晰夢では脳がしっかり目覚めてくれるのです。
脳は覚醒しても身体は寝ているままなので物理的に体外離脱をしているわけではありません。起きようと意識すれば意図的に目覚めることもできます。なので、明晰夢に入って自分の五感が生き返ったときは、あなたの脳が繰り広げる世界を自由に思う存分楽しむといいでしょう。
明晰夢の歴史
チベットでは、1000年以上前から「ドリームヨガ」という哲学の元、明晰夢が見られつづけています。
「明晰夢」という名前自体は、20世紀になってからオランダの精神科医 Frederik van Eeden氏によって名づけられたものです。
明晰夢のコンセプトが一般的に知られ始めたのは1960年代にCelia Green氏が明晰夢の科学的ポテンシャルを謳いはじめてからです。
彼女は歴史上初めてREM睡眠と「偽の覚醒」現象を科学的につなぎ合わせることができた人物です。
(偽の覚醒現象とは、眠りから目を覚ます夢を見ることです。)
明晰夢が最初に科学的に証明されたのはイギリスの超心理学者Keith Hearneによる実験でした。
彼の実験では被験者の睡眠中の目の動きを観察する方法で明晰夢の存在を証明したのですが、世間一般的な科学雑誌にその実験論文は掲載されずに終わってしまいました。
その後、スタンフォード大学のDr Stephen LaBergeがHearne氏の実験を再現して出版することにより、一躍有名になりました。
彼はその後1987年に「明晰夢とは何か?」という人間の進歩へと繋がりうる疑問を解決するためにLucidity Insitute(明晰夢研究所)を設立しました。
明晰夢って誰でも見ることができるの?
明晰夢は誰でも見れると考えられています。覚えていなくても誰でも夢はみているので、その中で夢だと気づくことはできるはずです。明晰夢を見る子供もいますし、お年寄りでも明晰夢を見ることができます。高齢者になると発病しやすいパーキンソン病の方に処方される薬品により明晰夢を見やすくなることもあるようです。
明晰夢を見ることは、実はそんなに難しいことではありません。ただその仕組みを理解すればいいだけです。ある調査によると人は平均して死ぬまでに一度は偶然に明晰夢を見るとのことですが、夢の中で夢だと気づけるような習慣をつけると、意図的に何度でも明晰夢を見ることができます。
夢の中で自覚を得るためにはいろんな方法があります。
たとえば・・・
- 夢日記
- リアリティーチェック
- 瞑想
- 脳波誘導
- ビジュアライゼーション
等々
このような手法を使って、明晰夢を見る確立をあげることができます。
明晰夢が見れるかどうかはあなたの潜在意識にかかっていて、上記のような方法を実践していれば潜在意識のコントロールが徐々にできるようになってきます。
初めて明晰夢をみようとする人たちは、大体最初の3日から3週間の間に成功することが多いです。
やればやるほど明晰夢が発動しやすくなり、どんどんコントロールできるようになっていきます。
明晰夢ってどう役立つの?
多くの人は明晰夢が現実逃避に使えるということにまず魅力を感じます。
あなたの夢の中のバーチャルリアリティでは空を飛ぶことも簡単にできますし、好きな人とエッチすることも、忍者になることもできます。どんな妄想よりもどんなゲームよりもリアルにです。
そして一通りそのような体感で楽しんだあとは、ただ現実逃避をするだけじゃなく、自分の成長に役立てることができると気づくことができます。
例えば・・・
- 現実世界の問題の解決策を見出す
- 創造力の向上させる
- 恐怖と向き合う力をつける
- 自信をつける
- 新しいスキルを練習する
- 自分の潜在意識を理解する
等々
明晰夢はこんなにも人生を良くする可能性を秘めているのです。
興味がある方は是非このサイトの記事を読み進めていっていただければと思います。