journal明晰夢を見るためには夢日記をつけることが非常に大切です。
夢日記をつけることは案外楽しいものなので、めんどくさがらずにやってみてください。
ちゃんとつけていると夢の中での自己意識が高まり、それが夢だと自覚しやすくなります。
夢で頻繁に起こることや、よく出てくる場所、よく登場する人等を把握していると、夢の中で夢だと気付きやすくなるからです。

人は平均して寝ている間に5回の睡眠サイクルをすると言われています。
それぞれのサイクルの終わりにREM睡眠期間があります。それを合計して一晩で大体100分間、夢を見ています。朝に近いサイクルほどREM睡眠の時間が長くなります。
そのため、起きた瞬間に夢を覚えている可能性は朝の方が高くなります。
このタイミングが夢日記をつけるには最適なタイミングと言えます。

明晰アンカーを決める

明晰アンカー普段からなかなか夢を覚えていないという人は、明晰アンカーというものを決めると改善するかもれません。
これは神経言語プログラミングという心理テクニックを使った方法です。
やり方としては、まずベッドに横たわった状態でよく見える位置に何かしらの目印となるオブジェクトを置きます。
例えば、壁に飾ってある熊の絵だとしましょう。
その絵を寝る前と、起きた直後と、夜中に目が覚めたとき等にその絵を見て、「自分の夢を覚えておくように!」と自分に念じるのです。それを繰り返していると、潜在意識にその言葉がプログラミングされ、その熊の絵を見るたびに潜在意識が脳に勝手に「夢を覚えておくように!」と言い聞かせてくれるのです。これによって、自分では何も感じていなくても自然と夢を思い出せるようになるという仕組みです。

夢日記のつけかた

drawingこれについては説明するほどのものでもないように感じますが、いくつか知っておいた方がいいこともありますので効果的な夢日記の付け方を書いておきます。

ステップ1

夢日記をつけるだけのためのノートを用意してください。そしてそれをベッドに寝た状態からすぐに手に取れる位置に置いておきます。夢はすぐに記憶から消えていってしまうので、起きてから1秒でも早く書きとめることが重要です。

朝起きてから、歩き回り、他のことを喋ったりしてしまうと、脳の神経細胞が動き回って夢の記憶を上書きしてしまいます。なので、起きたらすぐ夢の要点を箇条書きするように心に決めておきましょう。

ステップ2

その日の日付を書き、その下に覚えていることのすべてを書いてください。ここで過去形ではなく、現在進行形で書くとその場に居る自分を想像しやすくなるので夢を思い出すのに役立ちます。例えば「道を歩いている。カエルが草むらから跳び出してくる。」といった具合です。

ステップ3

夢であったことを書きながら、夢の中でいた場所、登場人物、感覚、感情、音、オブジェクト等を元に夢のテーマを考察していきます。そしてその夢の意味を理解するのにカギとなりそうな要素に下線を引きます。例えば「カエル乾期が来るから悲しんでいる」など。

これは夢診断に役立ちますが、特にわからなければそのまま思い出せることをすべて書きおろしてください。

現実世界での出来事や考えと何かリンクしている心当たりがあるものもカギとなります。

ステップ4

漢字や文法を気にしないでください。後で読んだときに自分が理解できれば問題ありません。

ステップ5

印象に残っているイメージを図としてスケッチしてください。絵が下手でも、とにかく描いておきましょう。絵は後日読むときに記憶を再現してくれる力があります。

ステップ6

夢のことを書き終えたら、今現実世界で自分が経験している大きな出来事や感情を箇条書きにしてください。
例えば失恋したばかりだとか。その時はピンとこなくても、時間が経って読み返すと夢に出てきたシンボルと実世界の経験をリンクできるようになってきます。

ステップ7

最後に、その夢に適切なタイトルを付けてください。目を引くようななタイトルじゃなくても大丈夫です。タイトルを見てその夢だとわかる程度のものであれば十分です。もし夢の中で一瞬でも明晰夢に入ることができた場合、そのタイトルの横に「明」と書いて○で囲っておくなどして、分かりやすくしておくと良いでしょう。

夢日記に関するQ&A

Q.どれくらい頻繁に夢日記をつける必要があるの?

A.書きたいと感じたときに書いてください。毎日でなくても大丈夫です。1週間に数回かければ良いですが、当然多ければ多いほど良いです。
時には現実世界の状況で夢日記どころではないこともあると思うので、そういう日は飛ばしても大丈夫です。

Q.夢をもっと覚えていられる方法を教えてください。

A.なかなか夢を覚えていない人にとっては夢日記なんて無謀に感じるかも知れませんが心配しないでください。最初はほんの少しの情報でも良いので書いてみてください。そうやって書いていると日がたつにつれて覚えている夢のディテールの量が増えてくるのがわかると思います。それと、週末は平日よりも30分多く寝てみるのもいいかもしれません。REM睡眠と覚醒の狭間をふらふらしているタイミングが、夢を覚えたまま起きるのに最適です。これは明晰夢にも入りやすいタイミングでもあります。

Q.夢のテーマを考察することって明晰夢にどう関係あるの?

A.夢に頻繁にでてくるテーマやシンボルを把握しておくと、それが明晰夢に入るためのきっかけになります。夢日記を定期的に読み返して、頻繁に出てくるテーマ等を探ってみてください。例えば「逃げている」という状況がよくあるのかもしれません。その場合、逃げてる状況=夢だと気付くように自分に言い聞かせておくのです。そうすると、ある日あなたが何かから逃げているとき、それが夢だと気付くのです。

パソコンやケータイで夢日記をつけることについて

PCやスマホ紙のノートじゃなく、パソコンやケータイで夢日記をつけようとする人が多くいますが、これには凄く不利な点があります。
最初の方にも書きましたが、人は起きてから何か行動をするたびに脳の神経細胞がどんどん夢の記憶を上書きしてしまい、その記憶はもう二度と戻ってこないのです。

PCの場合はベッドから起き上がって、デスクまで歩いて、PCのソフトを立ち上げている間にどんどん夢の情報が消されていきます。

ケータイでも「新着メール1件」等の情報や、メモ帳アプリを立ち上げるわずかな時間も勿体ないのです。その他に目に入る物すべてが障害物となり、夢の記憶を二度と復元できないとこまで脳がどんどん奥へ追いやってしまいます。

夢日記は何年も書きためて一生保存するための物です。
パソコンやケータイは壊れてしまったり、なくしたり、いずれデータが消える可能性が非常に高いです。すべての夢日記はソフトではなくハードであることが大切です。
ノートとペンは高価ではないけど、信用できるツールです。

あなたの明晰夢日記

lucid夢日記をつけるのは明晰夢を見るためだということを忘れないようにしましょう。明晰夢も普通の夢と同じように夢日記に書くことができます。
「明」のマークを付け忘れないようにしてください。

もしその明晰夢に入ったきっかけが夢の中の何かしらの要素であった場合、それが何だったのかしっかり書いておくようにしましょう。それから先にまた明晰夢に入る際に非常に役に立ちます。

更に、明晰夢の中でどのように自意識を高めることができたのか、どのように感じたのか、どのようにしてもっと夢をクリアにできたのか、実際の世界ではどれくらい時間が経っているように感じたのか等も書いておくと良いでしょう。

 

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