リアリティチェックを仕込むことは明晰夢を見るための重要な準備となります。これさえやっていれば100%明晰夢が見れるという方法ではありませんが、簡単で習慣づけもしやすいのでオススメです。

もしあなたが既に他の明晰夢テクニックを実行していても、それに加えてリアリティチェックを習慣づけるとより効果が高まります。リアリティチェックを実践することによって自己意識が向上し、明晰夢をもっと鮮明なものにすることができます。

リアリティチェックって何?

チェック明晰夢を見るには、夢と現実の違いを発見する必要があります。

通常、夢を見ているときにあなたはそれを現実だと思っています。そして、夢の世界は色んなところが変だったということには起きてから気付くのです。

日ごろから、起きている間に定期的にある決まった動作をする習慣をつけておくと、夢の中でも同じことをするようになります。そしてそのとき異変に気付き、それがきっかけで、意識が「あ、これ夢だ!」と気付いてくれるのです。この決まった動作をリアリティチェックといいます。

効果的なリアリティチェックって?

eye夢のような不合理的でヘンテコな世界で通用するリアリティチェックってどんなのものなのか考えてみましょう。

突然ですが、あなたが今現在、夢を見ていないと言えるのはなぜですか?

・目が見えるから・・・
・肌でものを感じることができるから・・・
・自覚しているから・・・
・とにかく、起きているから!!

残念ながら、それらはすべて夢の中でも同じです。
なので、見ること、感じること、自覚していると気づくことは夢の中で夢だと気付くのためには役立ちません。それに加えて夢の中では脳の働きがぼやけていて起きているときと同じような合理的な判断ができなくなっていることも忘れないでください。

夢の中で夢と気付くには、「あ!!」と自分に思わせるような特別な瞬間を作りだす必要があります。その方法とは、「簡単な質問」と組み合わせた、現実世界では必ず可能な「予め決められた行動」で構成されます。

リアリティチェックをして明晰夢を見る方法

realizing一つの有効なリアリティチェックとして、こういうのがあります。右手の人差指と中指を左の手のひらを通過させようとして見るのです。現実世界では、指は手のひらを通りぬけずに必ず失敗に終わります。でも夢の中では、指を通そうと思えば90%くらいの確率で通ってしまうのです。

その瞬間、「夢だ!」と気付くことができます。

夢だと気がつくと、自己意識が夢に参入し、夢の中の環境が一気にリアルになって意識も一気にハッキリし、自分が誰なのかということが明確になり、次にすべきことも明らかになります。

ですが、ただ指を通そうとする「行動」だけではリアリティチェックは成り立ちません。
その行動をする度、毎回、「これは夢かな?」と本気で自問して周りを見渡し、それが本当に現実なのかを確認する必要があるのです。

周りの環境に異変が無いか集中して見渡します。例えば、机の上に置いてあるカップをみて、「これって本物かな?そこにあるのだと自分が想像しているだけじゃないかな?視線を変えたら消えるんじゃないかな?」などと考えてみます。更に、「じゃあ空気は?空気は見えるか?暖かいか、冷たいか、密度が高いか、カラフルか、透明か?」このように自分に質問をすることで、その場所においてのあなたの自己意識が向上します。

そのような自問自答をすると同時に指が手の平を突き抜けることができるか確認するのです。1日にこれを10回以上やりましょう。(忘れないように色んなところにメモを残しておくといいです)1回のチェックには大体数秒から数分間かけます。毎回必ず「これは絶対に夢ではない」と言いきれるまで周りを観察しましょう。

この行為が習慣になると、夢の中でも同じことをやるようになります。そしたら大成功です。明晰夢の始まりです。

最も効果的なリアリティチェックTOP10

1.息をする

口を閉じて、鼻をつまんだ状態で、息をすることができるか?

2.ジャンプする

ジャンプしたとき、ゆっくり落ちてこないか?

3.読む

同じ文章を2回読んでも文字が変わらないか?

4.視力

あなたの視力がいつもよりもぼやけていたり、いつもより良く見えてはいないか?

5.手

硬い表面を手がすり抜けられるか?

6.時間

時計を正しく読むことができるか?

7.飛ぶ

やろうと思えば飛んだり中に浮いたりすることができないか?

8.手のひら

手のひらを近くでよく見てもおかしなところはないか?

9.鏡を見る

鏡に映る自分の姿に異変はないか?

10.計算

2つの数字を足し算すると正しい答えになるか?

最初に書いた指のチェックもいいですが、1回のリアリティチェックで2つの項目をチェックすると更に効果的です。私の場合は指が手のひらを通るかを確認したあと、手の平をじっくり見るようにしています。

たまに自分の手を机や壁に当てて押してみます。手がそれを突き抜けたときはとても気持ちが良いものです。すごくリアルで、そしてなんともいえない変な感触がします。

なぜ自己意識を向上させる必要があるの?

mirrorcheck人間の脳は、経験から情報を覚えていきます。私たちが生きている中で経験することが、繰り返される度にどんどん「当たり前」として脳にプログラムされていくのです。例えば、私たちは生まれたときからずっと重力というものを感じていますが、常にそれについて不思議に感じるということはありません。自分が思うがままに飛んだり浮いたりすることができないということが「当たり前」すぎるのです。

ほとんどの大人たちは、自分を囲っている世界について疑問視しないまま人生をふらふらと生きています。空が青いことや、自分の意識で手の届かないところにあるものを動かすことができないということや、壁を通り抜けて歩くことはできないことが「当たり前」なのです。私たちはこの世界に慣れすぎて、それらのことを不思議に思わなくなっています。

ですが、日常的に、その世界をあえて疑問視することで、その世界での自己意識が向上します。つまり、自分がいるその環境に意識を向けることになります。その行為が現実世界で癖になると、夢の中でも同じように癖になります。そしてそれが明晰夢への繋がるのです。

高い自己意識は一晩では手に入りませんが、案外早く身につくものです。初心者でもすぐ実感がわくでしょう。

なので、とにかく自分がいる環境に注意を払いましょう。すべての要素を細かく観察しましょう。そして最も大事なのは、それを疑問視することです。あなたの手は自分のものですか?指が12本あったらどう感じますか?手が溶けて家具の一部になることを創造できますか?

脳を騙すつもりで妄想で遊んでみてください。何年もかけて脳が培ってきた世界観を緩めようとプログラミングさせるのです。

リアリティチェックについてのQ&A

毎日リアリティチェックをすることを忘れないようにする方法を教えてください。

リアリティチェックをすることを思い出すきっかけを仕込んでおきましょう。例えば、パソコンの画面の横にメモを張っておくとか、ケータイの待ちうけ画面に設定するとか、洗面所の水道にメモを貼っておくとか、学生であれば教科書に書いておくとか、手の甲に「明」と書いておくとかです。

あとは、日常生活で○○をするときは必ずリアリティチェックをする、というふうに決めておくのもいいです。階段を上ったり降りたりするとき、毎時音がなる時計の音が鳴ったとき、メールが届いたとき、ドアの鍵を開けるとき、電話切ったとき、などなど。

1週間ずっとリアリティチェックを続けていますが、未だに明晰夢を見ることができていません。何を間違っているのでしょうか?

まず、チェックをするときにそれに集中して、ちゃんとした理由をつけてそれが現実といえるようにしましょう。

そして次は、夢日記をつけていない場合は必ずつけましょう。つけている場合は毎日1つの夢を書いておきましょう。もしかしたらあなたは既に夢の中でもリアリティチェックをして、(更には明晰夢に入って)でもそのままそのことを忘れている可能性もあります。

更にできることとして、明晰夢を見やすくなるための瞑想と、MILDテクニックも一緒にやっておくと非常に効果的です。

あとは忍耐強く続けましょう。新しい習慣をつけてから潜在意識に到達するのに数日ですむ場合もあれば、数週間かかることもありますが、いつかは必ず夢の中でも同じことをするようになります。

夢の中でリアリティチェックをしたのに、夢だと気づけずそのまま終わりました。
どうしてこのようなことが起こるのですか?

可能性として最も高いのは、現実世界で行っているリアリティチェックに集中が足りていないということです。不可能とされていることをしようとする際、冗談のように行うのではなく、本気でそれをやろうとしましょう。自分に「これは夢なのか?」と質問するとき、本気でそれについて疑問視しましょう。もしそれが夢だとしたらどんな感じなのか、自分は何をするだろうか、と想像してみてください。そして、瞬時に現実世界の感覚に切り替えて、感覚の差を比べてみてください。

時々、あなたのせいではなくともリアリティチェックが失敗することもあります。
夢が現実世界を再現すぎてる場合です。これは偽の覚醒というタイプの夢(眠りから目覚める夢)で起こることです。

最適な対処法としてはリアリティチェックを2つやることです。もし夢だとわからなくても、少しその世界をコントロールできならしばらく探検を続けましょう、そしたらそのうち普通ではありえないことが起こり、それがきっかけで夢の中で意識がはっきりします。